飯豊連峰 |
天狗平〜梶川尾根〜北股岳〜本山〜大日岳〜三国岳〜川入 |
〜出会い、そして山旅〜 |
昨年の5月に丸森尾根から飯豊連峰縦走を狙ったが、モコモコさんの膝の故障に加え天候不順が重なり敗退山行となった苦い思い出がある。今年は予備日1日をもうけて余裕のある計画を立てて見た。
これが功を奏して出会いと天候に恵まれ素晴らしい山旅となった。 |
日程 |
2008年5月31日〜6月3日 |
データ |
アプローチ
5月30日 東京駅22:50〜米沢駅4:45/6:03〜小国駅7:32
コースタイム
5月31日
小国駅8:00〜梅花皮荘8:40/10:30天狗平ロッジ11:30
6月1日
梶川尾根取付5:50〜湯沢峰7:40〜滝見場8:20〜梶川峰10:35〜扇ノ地紙11:40/13:10〜門内小屋13:30〜北股岳14:45〜梅花皮小屋15:00
6月2日
小屋5:10〜烏帽子岳6:00〜御西小屋8:45/9:00〜大日岳10:20〜御西小屋11:40/11:55〜飯豊本山13:15〜本山小屋13:30/13:45〜切合小屋15:15/15:40〜三国小屋16:50
6月3日
小屋5:55〜水場7:00〜横峰小屋跡7:48〜中十五里8:30/8:45〜御沢キャンプ場9:25
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はるばる東京から夜行バスでやってきた米沢駅。いつもお世話になっているコンビニがなくなっていた。ここで朝食を仕入れようとしていたので出鼻を挫かれた。東京から一緒だった男性2人のパーティーと雑談。
しばらくすると、雨が降ってきた。携帯の天気予報では一日中雨の予報だ。モコモコさんも「も〜なんなんだよ〜」と嘆いている。5時30分頃ようやく駅の扉が開いたので待合室で今後の計画を練り直す。
とりあえず小国へ向かうことにした。小国駅に到着しても雨は降り続いていた。この時点で、本日は停滞することに決定した。飯豊山荘、天狗平ロッジのいづれかに泊ることにし、電話したが繋がらなかった。
急がないのでバスで梅花皮山荘まで行くことにした。二人だけの貸切だった。公衆電話でまた電話したが繋がらなかった。お腹が異常に減ってきた。9時30分から日帰り温泉が入浴出来るということなので、時間つぶしも兼ねて入ることにした。(一人500円)
風呂から上がるとますますお腹が減ったので、売店でせんべいとポテトチップスを買って食べた。ついでにビールも飲んだ。これで、停滞が決定となった。
10時30分頃また、電話してみた。飯豊山荘はどうやら泊れるらしい。天狗平ロッジについては小国山岳会が管理しているので、泊れるかどうかは直接行って確認してくださいとのことだった。
外を見るとちょうど雨が止んでいるので、チャンスとばかりに天狗平ロッジに向かうことにした。30分ほど歩くと親切な方が飯豊山荘まで乗せてくれた。天狗平ロッジの小屋開きのお手伝いに来たとのことだった。
ロッジに着くと予想以上の沢山の人が昼食の準備をしていた。
駄目もとで、管理人さんに今晩泊らせてもらえないか尋ねると、「いいですよ」との返事をもらえた。
荷物を置いて早速今日の食材(生肉と白菜)を消費する目的で昼食とする。
お湯を沸かしたりしてるときにとても感じのよい方が声を掛けてくれ、話をしているうちに、なんと、その方が我々が吾妻や飯豊のことで参考にさせていただいているHP「
めおとやま」の管理人さんのkenrokuさんであることが判明。
また、飯豊の登山地図の調査執筆されている井上さんからも「今晩の宴会に一緒にどうぞ」と誘っていただき、素敵な出会いをもたらしてくれた雨に感謝の日となった。
また、明日梶川尾根を登ることを伝えると、井上さん率いる皆さんも同じく梶川尾根を登るので一緒に行きましょうとまで誘ってもらえ、モコモコさんと「地図の調査執筆した本人と登れるなんて凄いなあ、今日登れなかったのを差し引いても余りあるくらいよかったね」と感激した。
その晩は小国山岳会会長高橋さん(俳優の西岡徳馬さん似で格好いい)、井上さん(言わずと知れた飯豊朝日連峰の第一人者)始め飯豊をこよなく愛する皆さんの温かく楽しい宴に混ぜてもらい、つい調子に乗ってしまった(反省)。
入山1日目
6月1日
コースタイム
梶川尾根取付5:50〜湯沢峰7:40〜滝見場8:20〜梶川峰10:35〜扇ノ地紙11:40/13:10〜門内小屋13:30〜北股岳14:45〜梅花皮小屋15:00
昨晩降り続いた雨もすっかり止み、登山日和だ。
本当に入山を遅らせてよかった。
皆さんと一緒にスタートするが、最初から遅れる。
登山届を出して登山口に着いたときには誰もいなくなっていた。
飯豊の全てにいえることかもしれないが、梶川尾根は取り付きから急だ。
昨日は寒いくらいだったのに、すぐに暑くなりTシャツ一枚になる。
気温はさほど上がらない予報だったためバカ虫(ブヨ)対策をしてこなかったのを後悔するのもすぐだった。
特にモコモコさんにまとわりついて、「もー、なんで私のほうばっかりくるんだよ〜」とモコモコさんはかなり腹が立っているらしい。
皆さんからかなり遅れているので、貸しきり状態の尾根を登り、ようやく湯沢峰。少し楽になる。
滝見場でようやく先行する皆さんに追いついた。
この先急な斜面を豊富な残雪が覆っている。
ピッケルを取り出し、アイゼンを付ける。
そのとき後方から呼び声が。なんと後発した「めおとやま」のお二人が早々と追いついてきた。さすがだ。
恥ずかしながら山人はアイゼンを忘れていたので、後方から皆さんの作ってくれたステップを使わせてもらう。
途中の休憩でオレンジの差し入れを頂く。
お陰で遅れながらも梶川峰へ到着できた。扇ノ地紙まであと一息だ。
扇ノ地紙に一足遅れで到着すると、皆さんはランチタイムに突入していた。
お腹が落ち着いてくると、何とはなしに井上さんの雪上での講義が始まりそのままちょっとした雪訓となる。
とても参考になり有意義な内容であっという間に時間が過ぎた。
ここまで一緒だった皆さんは、丸森尾根組、石転沢組に分かれて下山することになり、縦走する我々は寂しいがここで皆さんとお別れだ。
二人きりで急に静かになってしまったので黙々と歩く。
門内小屋手前で豊富な融雪水が流れていたが気温が下がり、風も出てきていたのでそのまま通過し小屋を覗いてみる。
小屋には二人の男性が休憩していた。
石転沢を登ってきてこれから丸森尾根を下るとのことだった。
このときの会話が稜線中最後の会話となった。
モコモコさんがこだわった門内〜御西岳の展望のうち1/3を満喫できた。小屋へ付く直前に石転沢を見下ろすと、門内沢出合に数人が居るのが見えた。沢下山組かな?と話しながら小屋へ到着。
改築後始めて泊る梅花皮小屋はきれいで快適だ。近くに水も豊富にでている。
飯豊連峰随一の小屋だと思った。
入山2日目
6月2日
コースタイム
小屋5:10〜烏帽子岳6:00〜御西小屋8:45/9:00〜大日岳10:20〜御西小屋11:40/11:55〜飯豊本山13:15〜本山小屋13:30/13:45〜切合小屋15:15/15:40〜三国小屋16:50
前夜から風が強く、明け方まで風の音がしていた。小屋は我々だけの貸切で静かだ。
今日は切合小屋までの予定だったが、天気予報では明日の天気は良くないらしい。
三国小屋まで進んだほうがいいかもねと打ち合わせをして出発。
冷たい風が吹いていて寒いが展望はバッチリだ。
順調に烏帽子岳、御手洗ノ池と進む。
天狗の庭辺りからは風もやみ日差しが強くなってきて暑くなってきた。
そろそろ天気予報をやる時間なのでラジオをつけると、やはり明日は朝から雨らしい。
やがて御西小屋が見え一頑張りで到着。
建て替えられた小屋は綺麗で、まだかすかに木の香りが残っていた。
ここに荷物をデポして大日岳往復の準備をする。
試しに携帯電話の電源を入れてみるとアンテナが立つので、天気予報を見てみると、これも朝から雨マーク。
モコモコさんに見せると、「やっぱり今日中に三国小屋までいかなきゃね」というので、てっきり大日岳はやめるのかと思ったら「じゃあ、大日岳へいきますか」ときた。
モコモコさんに大日岳カットの言葉はないらしい。
小屋からは残雪上をズンズン下る。これが響いたのか○○を催したので30分歩いたらトイレタイムということで進むと、文平の池が顔を見せる。
無事トイレタイムもとれて、思ったよりも歩が捗り、大日岳直下に到着。
直下は急な残雪に覆われているのでピッケルを出して慎重に登る。たどり着いた大日岳からの展望は想像以上に素晴らしく、次ぎはあの尾根その次はといろいろと歩きたいところがでてきてしまった。
そうそう長居もしていられないので、往路を慎重に戻る。
途中、我々が歩く先を鷹が実川から飯豊川へと悠々と越えていった。
御西小屋へ戻り、2階を探検してからまた重荷を担いで出発。
ここからは稜線漫歩という言葉がぴったりだ。
後を振り返り、まわりを見渡しながら歩く。すると先ほどの鷹がいつの間にか近くを悠然と飛んでいて上昇気流に乗りあっという間に飛んでいった。こういったものを見られる飯豊っていいなあ。
駒形山の登りにさしかかると流石に暑くなり一枚脱ぐ。
登っていく内に体が重くなり足が進まなくなる。体が重いなあと歩いていると足元に飴が。まるでロールプレイングゲームのような出来事だが、ラッキーとばかりに拾ってなめると元気がでてきた。おなかが空いて来たらしい。
本山に到着して休憩を入れるかモコモコさんに聞かれたが、小屋まで頑張ることにした。
本山小屋はなかなか快適そうだが、今までと比べ「・・・・してください」「・・・・しないでください」といった張り紙が目立つ。
利用者が多いからなのか、うるさくなってきたような気がする。
小屋で少しゆっくりして地図を見る。今日は天気の崩れがないとラジオで言っていたので三国小屋まで行ける目途がついた。
少し安心したので切合小屋までの間、双眼鏡を覗いて大日岳にまだ我々の足跡が残っているのを見て喜んだり、鷹が今度は2羽も近くを飛んでいるのを眺めたりと、いつものように少し遊んでしまった。
切合小屋は大きいが、窓を全て囲っているので中は暗くあまり泊る気がしなかった。
三国小屋到着が遅くなりそうな為、水作りをしなくて済むように水を汲んでいこうとしたが、水場の水はまだチョロチョロで逆に汲むのに時間が掛かりそうなので先へ進むことにした。
種薪山手前のトラバースは、以前男性の方が滑落するのを目撃したところだ。幸いその男性は笹薮で止まり怪我せず済んだようだが、そのときよりも雪が多い今は通るのがちょっと心配だ。
幸い一部を除いてまだ雪が雪堤状についていてトラバースしなくても済んだ。
種薪山から先の下りにかかると、雪堤が中途半端に崩れていたりで真面目に歩いていたが以外に時間がかかってしまう。加えて夕方なのでバカ虫も凶暴さを増した感じでまとわり付いてくる。
七森まできてようやく今日の終りを実感した。最後の心配は小屋の周りに水作りのための雪が残っているかどうかだが、ここでも幸いに登山道を雪が覆っていたので問題なし。
建て替えられて綺麗な小屋へ到着。
これまでときどきガスがかかったりしたものの、我々の歩く前後は始終晴れていて小屋で寛ぎ始めたらガスがでてきた。そして
水を作ったりしているとあっという間に周りの山々はガスに包まれてしまった。
なんと我々は幸運に恵まれているのだ。
昨晩の梅花皮小屋は吐く息が白くなるほど寒かったが、今日は小屋内がとても暖かい。
2階に陣取った我々は、御西小屋以上に木の香りが漂う快適な小屋で飯豊最後の夜を楽しんだ。
入山3日目
6月3日
コースタイム
小屋5:55〜水場7:00〜横峰小屋跡7:48〜中十五里8:30/8:45〜御沢キャンプ場9:25
朝から雨と天気予報では言っていたが、何とか降らないでいてくれる。
濃いガスの中出発。
剣が峰は完全に夏道が出ていた。気温が上がらず風が強い。
雨が降る前に抜けたいと思っていたら、幸運にも時折ガスが薄くなったりしてくれる。
地蔵山トラバースの分岐から雪が出始める。
トラバース道は、所々夏道がでているが、まだほとんどが雪に覆われている。途中の水場の水(地蔵清水)は出ているが、汲むにはブロックを崩したりしないといけないような感じなので、水汲みはあきらめる。
所々硬くなっている雪面を慎重にトラバースする。
地蔵山からの道と合流する辺りでうっかりそのまま10mほど下ってしまい(穴沢に入りかけた)モコモコさんに注意される。
横峰小屋跡で休憩をとる。ここまで順調にきている。
あとは重力に任せて降りるだけと考えていたら、溝状に掘れた登山道にはまだ雪が残っておりかなり薄くなっているので踏み抜くことが多い。
始終先頭を行くモコモコさんはそのたびに「う〜、ズボンが真っ黒だよ〜」と文句をいっている。
笹平からはそれもなくなり夏道を下れる。
下りであるが暑くなってきたので薄着になる。
中十五里でタクシーを呼ぶため電話をかけるので休憩とする。
タクシー会社の方は、登山者の応対に慣れていてすぐに話が通じて助かった。
帰りの足も確保できたので安心だ。
一下りして登山口に到着。
沢で顔を洗ってキャンプ場へ移動する。
雨がポツポツ降り始めてきたが、雨具は不要だ。
キャンプ場は最近整備されたらしく、綺麗な建物(管理棟、トイレ棟、炊事場棟)になっていた。
炊事場で荷物整理をしてタクシーを待つ。
時間ぴったりに迎えに来てくれたタクシーで山都駅へ。
山都駅もきれいに建て替えられていた。
タクシーの運転手さんの親切とお店の好意のお陰で10分早くお店を開けてもらった駅前のラーメン屋さんで空腹を満たして飯豊の素敵な山旅の幕をおろした。
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天狗平ロッジ |
滝見場からの登り |
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かわいい地塘 |
北股岳と今夜の宿梅花皮小屋 |
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門内小屋へ(夏道がでている) |
北股岳へ手前から門内小屋方面 |
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梅花皮小屋付近から北股岳 |
寒さのためシュラフ星人になった |
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水場から小屋と北股岳 |
雲海 |
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梅花皮岳手前から見下ろす |
烏帽子岳へ向かう |
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御西小屋が遠くに見える |
素晴らしい眺め |
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御西小屋から大日岳へ向かう |
大日岳直下を登る |
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魅力的なオンベ松尾根 |
御西小屋を後にして大日岳を見る |
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本山へ向けて稜線漫歩 |
まだ先は長い |
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草履塚から大日岳 ここまできた |
切合小屋へは間もなくだ |
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切合小屋(当初はここまでの予定) |
明日に備えて七森のアップダウンを進む |
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きれいな三国小屋へ到着 |
ガスがたまに薄くなったりする |
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なんだろう?(何かの繭かな?) |
雨降る前に下山できた |
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